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ファイナンシャル・プランナーの相談室です。


by fp-clover

今から始める金銭教育

【 はじめに・・・】

 『ファイナンシャルリテラシー』と言う言葉をご存知ですか?
 「おかねに関する知識や 読み書きの能力」の事を指します。
 お金の流れを理解し、目標をたて計画的に使う事が習慣になると、いざという時もにあわてる事はありませんね。
 今から家族で金銭教育を始めてみましょう!

【 就学前のこどもには・・・ 】

 一緒にお買い物に行きましょう。
 欲しい商品や、サービスには値段があり、お金を払わなくては手に入らない事を教えましょう。買い物の様子がわかってきたら、子どもの物を買う時に、お金を渡して自分で払う練習をしましょう。子供にとっては、スーパーより小売店のほうが、お買い物をより身近に感じられます。
 魔法のカード(クレジットカード)で何でも買えると思っては大変です。現金でのやり取りを見せる事も大切です。
 小さいうちに、お金や物の大切さを教えたいですね。

【 小学生には… 】

 小学生になったら、おこづかい制度を始めましょう。

 おこづかいの使い道は、好きな事に使うだけではなく、必要な物も買うようにします。そして、使い道はできるだけ口出しをしない事です。おこづかい額が小さいうちに失敗させる事も、良い経験となるはずです。慣れない間は、1ヶ月単位ではなく、1週間単位から始めます。

 おこづかいと一緒に、おこづかい帳をつける事も教えましょう。「どんな時に何をいくらで買ったか」、「欲しい物を手に入れるには、あとどのくらい必要か」など、おこづかい帳をつける事で、〖やりくり〗を考えたり、日記や目標設定の場にもなります。 似たような商品でもお店によって値段が違う事の理由など、親の買い物のノウハウを教えられるといいですね。

【 中学生からは・・・ 】

 行動範囲が広がり、おこづかいの額も増える時ですね。親子で話し合って金額を決めましょう。小学生と違い「交際費」の割合が増え、携帯の保有率もぐんと上がってきます。

 いくらあげるかより、「その金額の中でどこまで〖やりくり〗させるか?」が重要なポイントです。

 また、携帯電話・インターネットを通じてのネットショッピングの利用が増え、それに伴いトラブルも増えてきます。早いうちから、基本的な知識をしっかり身につけさせましょう。

 中学では学校の授業の中で経済や株式などについて取り上げています。新聞の読み方・経済ニュースを一緒に見て話し合ったり、親が再確認する良い機会かもしれません。夏休み中にシミュレーションゲームで疑似体験することもできます。

 家計についての考え方、今後の進路に係るお金についても話し合い、考え方を共有できると良いですね。

【 大人でも・・・ 】

 今まではお金の話となると敬遠して、自分が当事者になって初めて聞く言葉や、仕組みがたくさんあったという人も多いのでは? 
 下記のサイトは、生活に密着したお金の情報が掲載されています。参考にして下さい。

 知るぽると〔金融広報中央委員会〕  http://www.shiruporuto.jp/
 日本FP協会 「暮らしとお金の知識」 http://www.jafp.or.knowledge/

【 まとめ 】 

 おこづかいは家計管理の「はじめの一歩」です。自分で経験しないと『ファイナンシャルリテラシー』も身につきません。
 早いうちから身につける事で、カードローンやキャッシングなどに安易に手を出さない方法を学びます。

 ファイナンシャル・プランナーの相談室では、『おこづかいゲーム』でやりくりや家計の基本を、『金持ち倒産・貧乏父さんキャッシュフローゲーム』で、投資や経済の基本を、楽しく学べるよう、開催しています。

 親子で過ごす夏休みに、家族でお金・家計・身近な経済について話し合ってみませんか?
# by fp-clover | 2012-08-01 10:30
【 はじめに・・・ 】
 
 新聞に入ってくる住宅物件の折り込み広告を見ていると、「今支払っている家賃と同じような負担額で家を購入できる」と、マイホームの夢は膨らみますね。

 金融機関では年収などの条件から貸してくれる金額を試算してくれますが、その金額を返済できるかどうかは別問題。

 ポイントは「いくら借りられるか?」ではなく「いくらなら返せるか?」です。 今回は、「無理のない返済額」から、「借入可能額」や「物件価格」を算出していきましょう。

【 注意!住宅販売チラシの見方 】

住宅販売のチラシを見る際には、以下の点にご注意ください!

〔金利表示〕:固定金利か変動金利なのか?

 その時一番低い金利を適用しています。変動金利なら金利上昇のリスクがあり、返済額が上がる可能性大です。

〔月々お支払額〕:家賃並みの支払い=住宅ローン返済額のみ?

 住宅を購入すると返済額の他に、管理費や修繕費・固定資産税・火災保険料など住宅維持費がかかります。

*借入条件は、あくまでも一般的である事をお忘れなく

【 頭金の役割 】

 頭金とは、購入する物件の代金に充当する自己資金部分の事です。購入価額の2割以上用意するのが一般的とされてきた時代から、最近は頭金ゼロでも借りられる住宅ローンが増えてきました。

 では、2割という数字はどこから出てきたのでしょうか?
 新築の場合、販売会社や開発業者の利益やコストが2割程度上乗せされています。新築マンションを買ってすぐに売りに出した場合、購入価格の8割程度でしか売れないのです。 もし、頭金ゼロですぐに物件を売却しなければならないとしたら、物件の売却価格より住宅ローン残高の方が大きく、ローン返済の為に差額の現金を用意しなければなりません。

 頭金が2割あれば、住み替えや不測の事態で物件を売却した時に、ローン残高を残さず手放す事ができます。

【 住宅ローンの借入額 】

STEP1:◆ 無理なく返せる額を算出 (年単位)

=「現在の年間家賃(管理費込)」+「現在の貯蓄額」
-「ローン返済以外の住宅費*1」-「購入後の貯蓄予定額*2」
 

 *1:固定資産税・修繕費・管理費 
 *2:教育費・老後資金の積立など。
   進路変更など急な支出に対応できるかも考慮しましょう。

STEP2:◆ 返済期間を決める

 ⇒その金額を何年間支払えますか?

 何歳で借入をしますか?リタイヤ後も支払いが続くのでは家計が厳しくなります。
 自分が収入を得られる期間で考えましょう。

STEP3:◆ 借入可能額を算出

⇒「無理なく返せる額」と「返済期間」と「金利」から
借入可能額を算出しましょう。

*全期間固定金利で計算しましょう。

 低い変動金利で計算すると、実際に金利が上がったとき、家計が破綻する可能性があります。

【フラット35】の住宅ローンシミュレーションなどで試算ができます。
 http://www.flat35.com/simulation/simu_02.html

STEP4:◆ 無理なく買える額を算出 
  
 =「借入可能額」+「頭金」-「諸費用」-「6か月分の生活費」

 * 頭金は物件価格の2割程度
 * 諸費用は登記費用など物件価格の5~10%が目安
 * イザという時のお金は残しておきましょう。

◆これで無理なく買える物件価格が算出できました。

 固定金利で、余裕があれば繰上返済する方法がおすすめです。

【 まとめ 】 

 以前と比べて退職金が減り、年金の受給開始年齢の引き上げが検討されている中で、住宅ローンに充てられる金額は以前より少なくなっています。
また、金融機関が行う審査で、借り手の信用調査が慎重になり、年収の他、勤続年数や勤務先の信用力などもチェックされているようです。

 マイホームという「夢」の為に生活が破綻しては元も子もありません。ライフプランに併せ、「無理なく返せる額」と「無理なく買える額」を頭に入れて、物件や住宅ローン選びをしましょう。手間はかかりますが将来の家計を守るためにぜひ計算をしたいところですね。
# by fp-clover | 2012-07-01 10:30 | 住宅
【 はじめに・・・ 】

 現在は歴史的な低金利ですが、いつまでも続くとは考えられません。現在変動金利や固定金利特約型の期間が短い場合は、住宅ローンの借り換えを検討するよい機会と言えるでしょう。
 また、収入が減りローンの返済が負担となっている場合、借り換えや繰上返済を利用し月々の返済額を見直してはいかがでしょうか。

【 借り換え 】

 新たな住宅ローンを借り入れした資金で、
 今までの住宅ローンを一括返済する事


◆見直しの目安:

① 残高1,000万円以上 
② 期間10年間以上 
③ 借り換えの金利差が1.0%以上ある

〔 メリット 〕:

 金利上昇時: 変動→固定 ⇒ 金利上昇リスクを抑える
 金利下降時: 固定→変動 ⇒ 返済額を軽減できる

〔 デメリット 〕:

 新規ローン契約のため、金融機関に対する事務手数料、担保を設定する登記費用、司法書士に対する手数料が必要となる。金額は約20万円~60万円程度と金融機関により様々。また手続きに1~2ヶ月かかる事も。

【 借り換えの効果 】

 借入残高 2,000万円 残り返済期間20年住宅ローンの場合
  【当初】    :3年固定1.0%、4年目~3.0%、7年目~4.0%
  【借り換え後】:10年固定2.0%、11年目~4.0% 

【当初】

 毎月返済額(1.0%): 91,979円
 毎月返済額(3.0%):109,000円
 毎月返済額(4.0%):117,230円
 返済総額       :約2,733万円
 利息総額       :約  733万円

       ↓

【借り換え後】

 毎月返済額(2.0%):101,177円
 毎月返済額(4.0%):112,327円 

 返済総額      : 約2,575万円
 利息総額      : 約  575万円

 毎月返済額は増えても利息軽減額は諸費用込で100万円以上に

【 借り換えの注意点 】

〖借入金の制度上で借り換えができない場合〗

・ 公的ローンから公的ローンへの借り換え。
・ 同じ金融機関内で別の住宅ローンへの借り換え。

〖個人の信用力の問題で、借り換えができない場合〗

< 借り手の信用力が重視される >
・ 過去1年間の支払に延滞がある場合。
・ 転職したばかり・リストラで減収・勤続年数が短いなど、新たに借りるローンの収入基準を満たさない場合。

【 繰上返済 】

 返済途中で毎月の返済とは別に元本部分を返済する事

〇「期間短縮型」:  

毎月返済額を変えずに、繰上返済した元本に相当する期間だけ返済期間が短縮される。

住宅ローン  その2 借り換えと繰上返済_b0118463_11122979.gif
 

〇「返済額軽減型」:  

返済期間を変えずに、毎月返済額を軽減。一部繰上返済した後の残高で新たにローンを組み計算をする。

住宅ローン  その2 借り換えと繰上返済_b0118463_11125385.gif


〔 メリット 〕:手続きが簡単、手数料が安い。

〔 デメリット 〕:返済時期や金額によってはあまり効果が得られず、資金を返済にまわさず手元資金としたほうが良い場合もある。

◆ 同条件なら期間短縮型のほうが利息軽減効果が高い
◆ 金利上昇リスク等に対応できるよう余裕を持った繰上返済計画が必要です。

【 繰上返済の注意点 】

◆ 住宅ローン控除

 繰上返済により返済期間・残高が条件に満たない場合は、住宅ローン控除が受けられなくなります。

◆ 時間短縮型で繰上返済をした後の借り換え

 借り換えは元のローンの残存期間を超えて借入できません。繰上返済をして返済期間を短縮する事で、借り換え時の年収条件が厳しくなったり、毎月返済額が多くなる事があります。

【 まとめ 】 

 住宅ローンの見直しをするには、目先の金利や返済額だけで判断するのではなく、現状に加えて、将来の必要額を試算して把握する事が大切です。その他、入院や失業リスクに備え収入が減った時の生活費も半年分位は確保しておきたいものです。

 借り換えや繰上返済は、ローン残高・返済期間・金利・金融機関など条件により効果は変わってきます。まず金融機関のサイトなどを上手に利用し、我が家の預貯金バランスにあった返済のシミュレーションをしてみましょう。
# by fp-clover | 2012-06-01 10:30 | 住宅
【 はじめに・・・ 】

 人生最大の買い物と言われる住宅の購入。これから購入する人も、既に住宅ローンを組んでいる人も、金利の動向は気になるポイントです。また同じ金利でも返済方法によって支払利息の総額は変わります。
 金利上昇はどのように影響するか見ていきましょう。

【返済方法】

★元利均等返済:

 毎回の返済額(元金と利息の返済額)が同じ。
 返済開始当初は利息の割合が多く、徐々に元金の割合が多くなる。

★元金均等返済:

 借入元金を返済回数で割った額に、残高に対する利息を上乗せして返済する方法。


【 金利の種類 】

★全期間固定型

・全期間適用金利は変わらない。
・低金利時に借りれば、将来の金利上昇リスクを抑える事ができる。返済額が一定の為、家計管理がしやすい。

★変動金利型

・低金利時や金利下降時に低金利のメリットがある。
金利の見直しは年2回。返済額は5年間固定される

★固定金利選択型 

・金利状況に応じて固定金利と変動金利を選択する事ができる。
・ライフプランに合わせて返済計画が立てられる。

★ミックス金利型

・固定金利と変動金利のメリットを、バランスをよく取り入れた返済が可能。

住宅ローン  その1 金利の仕組み_b0118463_10571658.gif


【 金利の種類をどう選ぶか 】

◆ 固定金利が向く人

・今後金利が上昇すると思う人 
・総支払額を確定させたい人
・現在の家計の水準でローンを返済したい人

◆ 変動金利が向く人

・将来の金利上昇幅が小さいと思う人 
・借入残高が少ない人
・借入期間が短い人 
・家計(貯蓄)に余裕があり繰上返済ができる人

 借入残高が3000万円で35年返済の場合、金利1%が変動すると、毎月返済額が約18,000円程度増えます。残高が多く、返済期間が長い人ほど金利上昇リスクが大きくなります。

【 気をつけよう!変動金利に関する勘違い】

◆「変動金利は金利が1.25倍までしか変動しない?」

 変動金利型は年2回金利が見直されますが、元利金等返済で返済額が急激に上がらないよう、返済額の変動幅が5年毎の改定で1.25倍までとなってます。
 ⇒ [ 金利の上昇幅が1.25%までではない! ]

 金利が上昇すると、返済額の中の元本と利息の割合が変わり利息分が増えます。元本が減らず利息ばかり払っている状態に。さらに金利の上昇幅が大きい場合は、毎回の返済額を全部利息にしても足りず、「<b>未払利息」が発生してしまいます!

【未払い利息発生の例】

借入総額:3000万円 返済期間:35年
適用金利:当初1.875% 金利見直し時:4.5% とした場合

住宅ローン  その1 金利の仕組み_b0118463_10442318.gif


【 まとめ 】 

全期固定金利型は[銀行]、変動金利型は[個人]が金利上昇リスクを負っている。

 現在は変動金利0.875%をいう住宅ローンもあり、変動金利型で借りる人が9割というデータも。歴史的な低金利が続いていますが過去には4%5%も珍しくなく、金融不安・イラン情勢などから、今後のインフレを予測する専門家も少なくありません。
 住宅ローンは長期間です。住宅ローンの見直しを検討されている方は、早めの対応をお勧めします。
# by fp-clover | 2012-05-01 10:30
 2009年に今の場所に移転しちょうど3年となりました。隣には十字屋さんや食堂などがあり窓を開けると美味しい匂いが漂ってきます。
 またパソコン教室が併設されている為、生徒さんやスタッフとのおしゃべりも楽しみの一つです。とても居心地のいい空間で、優しい女性スタッフ達&福山雅治似の男性スタッフが丁寧に教えてくれます。目的があって短期集中で通われる方、習い事の感覚で年賀状の作成・インターネット・デジカメと興味を広げられる方と様々です。どうぞ気軽に足を運んでみて下さい。

 もちろんマネー相談もお待ちしています。
# by fp-clover | 2012-04-02 16:39 | コラム