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ファイナンシャル・プランナーの相談室です。


by fp-clover

インフレ・円安に備える資産運用

【 はじめに・・・ 】

 本当にインフレになるのか? 日本の国債は大丈夫か?など議論の分かれる所ですが、多くの識者が警鐘を鳴らしているのは事実です。

 自分の資産を守る為に、インフレや円安に対応できる様に、今までの資産運用を見直していきましょう。


【 日本国債が暴落したら・・・? 】

日本国債への信用が疑われると… = 日本国・日本円の信用がなくなる

⇒ 国債の価格が急落
→ 円の価値が急落(急激な円安)
→ 物価が急上昇  → 金利上昇 → 急激なインフレの進行

【 特に影響を受ける資産 】

■ 日本国債 :国債価格の暴落、紙切れに。

■ 日本円   :円の価値が下がる  ⇒大幅な円安。

■ 預貯金 :
 預金金利が物価上昇に追いつかず、資産価値が目減り。

■ 貯蓄性の保険:
 変額保険以外は、受取額が固定され資産価値が目減り。

■ 国内株式 :
 一時的に市場全体が暴落。特に日本国債を大量に保有している金融機関への影響は大。

■ 外貨預金 :ペイオフの対象外。保証されない。

■ 外国債券 :一時的に世界の債券市場も混乱。

■ 変動金利の住宅ローン:金利上昇で返済負担が激増。

 ペイオフや急激なインフレ(ハイパーインフレ)、 政府の資金調達が難しくなり、国民の預金の一部が政府に取り上げられる可能性も考えられます。


【 インフレに強い資産とは・・・ 】

(金融資産)
◇ 株 式

 長期的なインフレの場合、株式の上昇が物価の上昇を上回るケースが多く、効果を発揮します。現在の日本の株式市場は割安ですから、長期保有するのであれば、買い時と言えるかもしれません。世界で通用する技術・製品・サービスを持つ企業を選びましょう。市場全体に投資するなら、ETFやインデックスファンド(投資信託)をおすすめします。

◇ 外 貨
 
 資産の一部を外貨で保有する事は、資産の目減りを防ぐ効果があります。外貨預金はペイオフ対象外で資産保全されない可能性があるので、証券会社などを通じて基軸通貨のドルを中心に、外貨MMF、外国株式型投資信託などいくつかの通貨で運用すると良いでしょう。
ハイパーインフレの際には、ドルを現金で持つと役立ちます。

(実物資産)
◇ 金 

 急激なインフレの際には、短期的に株式や債券など金融資産の価値が下がり金の価格は高くなります。
金価格はドル建てで取引が行われる為、円安になると売買価格は高くなり、資産の目減りを防ぐ事ができます。
現在の価格は、円高なので、海外に比べ割安と言えます。

◇ 不 動 産
 
 長期固定で住宅ローンを組み、マイホームを購入する事は、選択肢の一つでしょう。但し、いざと言う時に売却できない事もあるので、無理のない範囲で。

【 まとめ 】
 
 個人の資産運用の基本は預金・株式・債券・不動産を国内外を含めバランスよく保有する事です。
 また、インフレに強い資産は、基本的に価格が変動します
 価格が下落するリスクも含んでいます。リスクを回避する為に一つの商品に一度に投資するのではなく、商品と時間を分散し資産運用をする事を、おすすめします。

 これからの時代、どのような金融情勢になるかわかりませんが、自分や家族の資産・夢を守る為に、対策・実行することは必要ですね。円高株安に慣れきった頭をリセットしましょう!
by fp-clover | 2012-10-01 10:30 | 金融